海外に行くなら学生でもクレジットカードは必須!カードの選び方と注意点を解説

海外旅行や留学など、初めて海外に行く学生の方も多いと思います。海外では基本的にクレジットカードで支払いを行い、クレジットカード支払いできないお店では現地通貨(ドル等)で支払うのが一般的です。

また、クレジットカードには海外旅行中のケガや病気が補償される「海外旅行傷害保険」が特典として付いているカードがあります。海外でケガや病気があった際、日本の3倍以上の医療費がかかってしまう可能性があり、海外旅行傷害保険が付帯しているクレジットカードを持っておけば海外旅行中の医療費が補償されるというメリットもあります。

ここでは、海外旅行や留学に行く学生の方に向けて、海外旅行用のクレジットカードの選び方や海外でクレジットカードを使う際の注意点を解説します。

学生が海外に持っていくクレジットカードの選び方

学生が海外に持っていくクレジットカードの選び方を解説します。

国際ブランドはVISAかMastercardを選ぶ

クレジットカードの国際ブランドとしてVISA、Mastercard、JCB、アメリカン・エキスプレスなどがありますが、海外に行くならVISAかMastercardのクレジットカードを作りましょう。VISAとMastercardの国際ブランドは世界中で加盟店数が多く、どの国に旅行する場合でも支払いに対応しているお店が多いです。

国際ブランド 海外の加盟店数
VISA 多い
Mastercard 多い
JCB 日本ほど多くはない
アメリカン・エキスプレス 国や地域によって加盟店数は異なる

ただし、ハワイに旅行に行くならJCBのクレジットカードを持っていくのも良いです。ハワイは日本人観光客が多く、日本発の国際ブランドであるJCBの支払いに対応しているお店が多いからです。また、JCBのクレジットカードはハワイの「ワイキキトロリー」というバスの乗車料金が無料になる特典もあるので、他の国際ブランドよりもハワイでの特典が優れています。詳しくは「ハワイに持っていくクレジットカードの選び方」のページをご覧ください。

海外旅行傷害保険付きのカードを選ぶ

クレジットカードによっては海外旅行中のケガや病気が補償される海外旅行傷害保険が特典として付いています。通常、旅行会社の海外旅行保険に加入すると1週間あたり5,000円弱の費用がかかりますが、海外旅行傷害保険が付いたクレジットカードを持っておけば旅行会社の保険に加入する必要がなくなり、旅行費用を節約できます。

万が一、学生で100万円以上の医療費を支払うことになったら両親や親戚などにお金を出してもらうことになり、迷惑がかかってしまいます。海外旅行用にクレジットカードを作るなら、絶対に海外旅行傷害保険付きのクレジットカードを作ることをおすすめします。

海外旅行傷害保険付きのクレジットカードを選ぶ際に重要なのは保険の適用条件です。海外旅行傷害保険はクレジットカードを持っているだけで保険が適用される「自動付帯保険」と、旅行費用をクレジットカードで支払った場合のみ保険が適用される「利用付帯保険」があります。クレジットカードを持っているだけで適用される「自動付帯保険」であれば、保険の適用条件を何も気にする必要がないため、「自動付帯」の海外旅行傷害保険が付いたクレジットカードを選ぶことをおすすめします。

また、クレジットカードによって海外旅行傷害保険の補償内容と補償額が異なります。旅行中の病気が補償される「疾病治療費用」とケガが補償される「傷害治療費用」がどちらも200万円以上の補償となっていれば、旅行中の最低限の補償は十分と言えます。海外旅行傷害保険の補償内容と補償金額については「海外旅行傷害保険の適用条件や補償内容」のページで解説しています。

クレジットカードは2枚以上持っていく

クレジットカードを1枚しか持っていないと、海外でカードが急に使えなくなったときに支払いができなくなります。日本のクレジットカードを海外で使うと決済エラーになったり、クレジットカードの利用上限(利用限度額オーバー)になったりしても大丈夫なように、海外旅行にはクレジットカードを2枚~3枚持っていくことをおすすめします。

また、海外旅行傷害保険付きのクレジットカードは、複数枚持っておくことで補償額を合算できます。たとえば、海外旅行傷害保険が100万円付いたクレジットカードを2枚持っていれば、100万円+100万円=合計200万円の補償になります。海外旅行傷害保険の補償を手厚くするためにも、クレジットカードを複数枚持っていった方が良いです。

海外でクレジットカードを使う際の注意点

海外でクレジットカードを使う際の注意点を解説します。

クレジットカード支払いは「現地通貨」で支払う

海外でクレジットカード支払いする際、支払い通貨を「現地通貨」か「円建て」のどちらか選べる場合があります。これは支払いの際にどちらの国の通貨レート(為替相場)で支払うかの選択で、支払い通貨によって為替手数料が違ってきます。

支払い通貨を選べるお店であれば「現地通貨」で支払うことで為替手数料が安くなることがほとんどです。旅行先の国や為替相場によってどれくらい手数料がかかるか異なりますが、基本的には現地通貨の支払いを選ぶと10,000円の支払いあたり200円ほど安くなります。

海外に行く前に利用限度額を確認しておく

クレジットカードには1ヶ月間の支払い上限「利用限度額(ショッピング枠)」が設定されています。利用限度額はクレジットカードを作る際の審査で金額が決まり、学生であれば通常10万円~30万円の利用限度額が設定されています。

海外旅行中は支払い金額も多くなるので、海外旅行前には自分が持っているクレジットカードの利用限度額を確認しておきましょう。クレジットカードの利用限度額はカード会員専用サイトやスマートフォンアプリなどで確認できます。

また、利用限度額が低く設定されていて旅行中の利用額をオーバーしそうな場合は、利用限度額の一時増額を申し込みできます。利用限度額の一時増額とは、海外旅行や結婚式など、一時的に出費が多くなる時期に申し込みを行えば一時的にカード利用限度額を増額してくれるサービスです。ただし、利用限度額の一時増額を申し込んでも審査結果次第では増額してもらえない場合もあるので、そのときは別のクレジットカード新たに申し込むと良いでしょう。

海外キャッシングを利用するにはキャッシング枠が必要

クレジットカードは海外ATMで現地通貨を引き落としできる「海外キャッシング」の機能があります。海外キャッシングを利用するにはクレジットカードの「キャッシング枠(キャッシング利用限度額)」が必要です。キャッシング枠はクレジットカードを作成するときに申し込む枠のことで、キャッシングを利用しない場合はキャッシング枠「0円」もしくは「キャッシング枠なし」に設定されています。

クレジットカードのキャッシング枠がなしの場合、海外ATMで海外キャッシングを利用できません。そのため、海外旅行前に現在持っているクレジットカードのキャッシング枠を追加で申し込むか、キャッシング枠付きのクレジットカードを新しく申し込む必要があります。

ただし、学生がキャッシング枠を申請するには本人収入が必ず必要になります。また、カード会社のキャッシング審査によっては源泉徴収票や給与明細書などの収入証明書が必要です。キャッシング枠は自身の希望額を申請できますが、審査結果によってキャッシング枠が決まります。

キャッシング枠は「総量規制」という法律により「年収の3分の1まで」しかキャッシング枠を付けてはいけないと決まっています。学生の場合は本人収入が少ないため、10万円~20万円程度のキャッシング枠が付くのが一般的です。海外旅行中には10万円以上の出費が発生することもあるので、学生の場合は旅行前に「キャッシング枠の一時増額」をカード会社に申請することで、一時的にキャッシング枠を増やしてもらえる場合があります。

クレジットカードの盗難に注意する

海外の治安が悪い地域などでは、財布やクレジットカードの盗難に遭う可能性があります。クレジットカード自体を盗まれる可能性だけではなく、クレジットカードの情報を盗む「スキミング」という手法によってデータを盗まれる可能性もあります。そのため、海外旅行中にクレジットカードを利用した場合には必ずレシート(領収証)をもらって保管しておきましょう。

万が一、クレジットカード情報を盗まれて不正利用の被害に遭った場合でも、レシートが残っていれば自身のカード利用履歴を証明することができます。不正利用が行われても、後からカード会社に申請を行えば不正利用された金額を補償してくれます。

現金を盗まれてしまった場合、犯人を特定することは困難なので諦めるしかありませんが、クレジットカード支払いなら利用履歴が残っているので補償があります。海外旅行中の支払いは、現金よりもクレジットカード支払いの方が安全だと言えるでしょう。

クレジットカードは早めに作る。急ぎの場合は即日発行カードを申し込もう

クレジットカードは申し込みを行うとカード会社で審査が行われ、審査に通過すると郵送でカードが送られてきます。通常、クレジットカードは申し込みを行って手元に届くまで2週間~3週間かかります。そのため、海外旅行用のクレジットカードを作るなら、早めに申し込んでおかなければ海外旅行に間に合わない可能性があります。

海外旅行の出発まで1週間~2週間しか時間がない場合は、申し込み当日にクレジットカードが発行される「即日発行カード」を申し込みましょう。即日発行カードなら申し込み当日にカードが発行され、通常1週間以内でカードが手元に届きます。

また、エポスカードなどのクレジットカードは申し込み当日にカードを受け取れる「即日受け取り可能」となっています。即日受け取りできるクレジットカードは近くにカードを受け取れる店舗が必要です。たとえば、エポスカードの場合は百貨店の「マルイ(OIOI)」が受け取り店舗となります。

クレジットカードの即日発行については「即日発行のクレジットカードと即日発行する方法」のページで解説しています。クレジットカードを持っていなくて海外旅行まで時間がない方は、こちらのページを参考に即日発行のクレジットカードを申し込みましょう。