クレジットカードの申し込み画面には「年収」を申請する項目があります。学生でアルバイトをしていて本人収入があるなら年収を記入する必要があります。アルバイト収入がない学生なら年収は記入しなくて良いですが、世帯年収の項目は家族の年収を記入しなければいけません。
ここでは、クレジットカード申込時に記入する「年収」と「世帯年収」について解説します。
申込時の年収は「アルバイト年収」を記入する
クレジットカードを申し込むときに記入する年収欄は、学生でアルバイトをしているならアルバイトの年収を記入します。年収には両親からの仕送り、奨学金でもらっているお金は含めず、自身が仕事で得ている年収のみ記入します。
学生でアルバイトをしていない方は収入がないので、「収入なし」を選択するか「年収0円」と記入して申し込みましょう。
アルバイト年収の計算方法・記入方法
クレジットカード申込時に記入する年収は、保険料や所得税が引かれる前の金額を記入します。給与明細に記載されている「総支給額」は保険料や所得税が引かれる前の金額なので、「1ヶ月分の総支給額×12ヶ月=年収」となります。
また、アルバイトを掛け持ちしていて複数の勤務先から給料をもらっている場合、複数の勤務先からもらっている総支給額を合計して年収欄に記入します。
アルバイト勤務期間が1年未満なら年収の概算を記入する
アルバイト勤務期間が1年未満の場合、正確な年収はわかりません。そのため、勤務期間が1年未満の方は、年収の概算として「1ヶ月分の総支給額×12ヶ月」を年収欄に記入すれば良いです。
給料は多い月があったり少ない月があったりすると思いますが、おおよその平均値を計算して記入します。
アルバイト勤務期間が1年以上なら源泉徴収票を確認する
アルバイト勤務期間が1年以上なら、年末調整などのタイミングでもらえる源泉徴収票を確認すれば正確な年収がわかります。源泉徴収票には給与明細と同じように総支給額が記載されている欄があるので、源泉徴収票の総支給額=年収となります。
源泉徴収票には前年度1月~12月までの給料が記載されています。そのため、仮に7月から働き始めたとすれば6月~12月までの6ヶ月分の給料しか記載されていません。昨年度の1月~12月すべて働いていたなら源泉徴収票の総支給額を年収として記入すれば良いですが、途中から働き始めた方は毎月の給与明細の総支給額を元に計算しないと年収が少なくなってしまうので注意しましょう。
年収欄は「おおよその年収」を記入すれば良い
クレジットカードの申し込み時に記入する年収は自己申告です。数万円単位で正確な金額を記入する必要はなく、おおよその年収を記入すれば問題ありません。
ただし、働いていないのに年収を記入したり、嘘の年収を記入したりすると規約違反となりクレジットカードが利用停止になる可能性があります。学生が嘘の年収を記入しても審査に通りやすくなることはないので、嘘の年収は記入しないようにしましょう。
学生は本人収入がなくても申し込み可能
クレジットカードはアルバイトをしていなくて本人収入がない学生でも申し込み可能です。カード会社は学生からクレジットカードの申し込みがあると、親の信用情報(クレジットカード利用履歴)を調べて、過去に延滞や滞納がないか確認します。親にきちんと返済能力があるとカード会社が判断すれば、本人収入がない学生でも問題なく審査に通ります。
また、クレジットカード申込時には「世帯年収」の記入欄があり、家族にどれだけ収入があるか申請します。クレジットカード料金を毎月返済できだけの経済力と信用力があれば、学生でもクレジットカードは作れます。
もちろん、学生でアルバイトをしていると学生本人に返済能力があると見なされるので、多少審査に通りやすくなります。しかし、学生はクレジットカードの審査に通りやすい属性なので、アルバイトをしていても、していなくても審査基準にほとんど違いはないと言って良いでしょう。
キャッシング枠を希望する場合は本人収入が必要
クレジットカードはATMで現金を借りられる「キャッシング機能」や、海外ATMで現金を借りられる「海外キャッシング機能」があります。キャッシングを利用するにはクレジットカードのキャッシング枠が必要ですが、キャッシング枠は本人収入がないと付けられないと法律(総量規制)で決まっています。
そのため、学生の方でアルバイト収入がない場合、キャッシング機能は利用できないので注意しましょう。
世帯年収は同一世帯の合計年収を記入する
クレジットカード申込時に記入する世帯年収は、同一世帯の合計年収を記入します。同一世帯とは、同じ家に住んでいて生計をともにする人のこと、つまり世帯年収とは家族の合計年収のことです。世帯年収には学生本人のアルバイト年収も含めるので、忘れないよう合計額に含めましょう。
世帯年収は家族と同居(一緒に住んでいる)場合と、別居(一人暮らし)の場合で書き方が違うため、それぞれの記入方法について解説します。
家族と同居している場合
家族と同居している場合、世帯年収は一緒に住んでいる家族全員の年収を記入します。たとえば、父親と母親が働いているなら、父親と母親の年収の合計が世帯年収となります。兄弟が働いている場合でも、同居しているなら世帯年収に含めましょう。
また、単身赴任などで親が別居で暮らしている場合でも、親の収入を元に暮らしているなら同一世帯として見なされます。両親が単身赴任している場合でも、世帯年収に含めて計算しましょう。
家族と別居(一人暮らし)の場合
学生で一人暮らしの場合、両親から仕送りをもらっているか、もらっていないかで世帯収入に記入方法は異なります。両親から仕送りをもらっている方は両親と同一世帯と見なされるので、両親の年収を世帯収入として記入しましょう。一人暮らしで両親から仕送りをもらっていない方は同一世帯として見なされないので、両親の年収は世帯年収に含みません。
- 両親から仕送りをもらっている:両親の年収は世帯年収に含めない
- 両親から仕送りをもらっていない:両親の年収は世帯年収に含めない
つまり、両親の援護を受けず、自分だけの収入で生活しているなら両親の年収は含めないで記入します。「家賃を払ってもらっている」という方は両親からの助けがあると考えられるので、両親の年収を世帯年収として記入して良いです。
クレジットカードを作るときに収入証明書の提出は必要ない
クレジットカードの申し込みでは年収を記入しますが、年収を証明するために収入証明書の提出は必要ありません。年収はカード会社が申込者の返済能力を把握するために必要なだけなので、正確な年収を証明する収入証明書は必要なく、申込者からの自己申告の年収だけで審査を行います。
キャッシング枠を希望する場合は収入証明書が必要
クレジットカードのキャッシング枠を希望する場合は、原則として収入証明書が必要です。キャッシング枠は総量規制という法律で「年収の3分の1を超える貸付を行ってはいけない」と決まっているため、カード会社は申込者の正確な年収を把握する必要があるからです。
ただし、カード会社によっては一定のキャッシング枠を超えなければ収入証明書は提出不要としている場合もあります。たとえば「キャッシング枠が30万円を超える場合は収入証明書が必要」というようにカード会社はそれぞれ条件を決めています。
もちろん、学生で収入がない場合はキャッシング枠を付けられません。アルバイト収入がある学生なら収入証明書を提出することでキャッシング枠を申し込むことができます。