JCB CARD Wは海外旅行傷害保険が最高2,000万円付帯しています。ただし、最高2,000万円の補償は「死亡・後遺障害」の補償金額なので、海外旅行傷害保険で最も重要と言われている病気やケガなどの補償を全てカバーできるわけではありません。
JCB CARD Wは、海外旅行中の病気は最高100万円の「疾病費用」が補償され、ケガは最高100万円の「治療費用」が補償されます。旅行先の国にもよりますが、100万円の補償額があれば手術や長期間の入院などが発生しない限りはカバーできる範囲と言えるでしょう。
また、JCB CARD Wの海外旅行傷害保険は海外旅行中に新型コロナウイルスに感染した場合も補償されます。
ここでは、JCB CARD Wの海外旅行傷害保険の補償内容や注意点など、細かく解説します。
JCB CARD Wの海外旅行傷害保険
JCB CARD Wの海外旅行傷害保険は下記のような特徴があります。日本を出国する前にカード会社への保険手続きや申請などは不要ですが、海外旅行費用をJCB CARD Wで支払った場合のみ保険が適用される「利用付帯」の保険であることを注意しましょう。
JCB CARD Wの海外旅行傷害保険の概要
海外旅行傷害保険の項目 | 詳細 |
---|---|
海外旅行傷害保険の補償額 | 最高2,000万円補償 |
他社カードとの保険重複 | 補償内容の一部は合算される |
海外旅行前の保険手続き | 不要 |
保険の適用条件 | 利用付帯 |
保険の適用期間 | カード利用から3ヶ月間 |
家族特約 | 無し |
新型コロナウイルスの補償 | あり |
JCB CARD Wの海外旅行傷害保険の補償内容
JCB CARD Wの海外旅行傷害保険の補償内容・補償金額は下記の通りです。
補償内容 | 補償金額 |
---|---|
死亡・後遺障害 | 最高2,000万円 |
傷害治療費用(ケガ) | 最高100万円 |
疾病治療費用(病気) | 最高100万円 |
賠償責任 | 最高2,000万円 |
携行品損害 | 最高100万円 |
救援者費用等 | 最高100万円 |
旅行中の病気やケガなどの補償は最高100万円です。新型コロナウイルス感染症やエボラ出血熱などの病気でも保険が適用されます。
賠償責任は「旅行中に他人にケガをさせたり、他人の物を壊してしまったりして損害賠償を請求されたとき」に補償される保険です。最高2,000万円補償なので、海外旅行中の事故でケガをさせてしまったり、高級車に傷を付けてしまったりなどのトラブルも安心できる補償金額と言えるでしょう。
携行品損害は「物を盗まれたり事故で物が壊れてしまったりしたとき」に補償される保険で、最高100万円の補償金額となっています。1事故につき3,000円の自己負担額がかかり、携行品1つあたり10万円が限度、1回の旅行中20万円が限度という制限がありますが、補償としては十分な金額と言えるでしょう。
救援者費用は海外で「遭難したり行方不明になったりしたとき」に補償される保険で、最高100万円補償です。自然が多い地域への旅行や、キャンプやスキーなどの危険が伴うアウトドアを楽しむ場合でも安心できます。
海外で新型コロナウイルスに感染しても補償される
JCB CARD Wの海外旅行傷害保険に含まれている「疾病治療費用」は、海外旅行中に新型コロナウイルスに感染した場合でも補償されます。ただし、コロナウイルスで旅行キャンセルになったとしても補償はありません。あくまでも病院で治療費用などが発生した場合のみ補償されます。
また、疾病治療費用の補償条件は「旅行中、もしくは旅行終了後72時間以内に医師の治療を受けた場合のみ」となっています。つまり、海外旅行が終わって日本に帰って来て、72時間以降に発症したコロナウイルスは補償の対象外となります。
- 海外旅行傷害保険あり(最高2,000万円補償)
- 海外旅行中の新型コロナウイルスも補償される
- 年会費無料・発行手数料無料
- 18歳~39歳限定のクレジットカード
他社クレジットカードの海外旅行傷害保険は重複する
JCB CARD W以外にも海外旅行傷害保険つきのクレジットカードを持っている場合は、「死亡・後遺障害保険金」以外の補償金額は重複(合算)します。その場合、補償金額を合算した金額の範囲内で、実際の損害額が支払われます。
例:仮に海外旅行中のケガによる入院が発生したとします。JCB CARD Wの傷害治療費用100万円と、他社クレジットカードの100万円があった場合、合算して最大200万円まで補償されます。
保険の適用条件は「利用付帯」
JCB CARD Wの海外旅行傷害保険は「海外旅行にかかる移動費用やツアー料金をJCB CARD Wで支払った場合のみ適用」される利用付帯の保険です。
JCB CARD Wを国内での移動費用の支払いに使用しなかった場合でも、海外旅行中に移動費用の支払いがあれば保険が適用されます。
海外旅行傷害保険の期間
JCB CARD Wの海外旅行傷害保険の保険適用期間は3ヶ月間です。日本を出国する前にJCB CARD Wで移動費用を支払った場合は、日本を出国してから3ヶ月間の期間が保険有効になります。
海外旅行中に初めて移動費用を支払った場合、JCB CARD Wで移動費用を支払った時点から3ヶ月間が保険有効になります。
家族特約はない(家族の補償は無し)
JCB CARD Wの海外旅行傷害保険には家族特約がありません。家族特約とはカード会員本人だけではなく、一緒に旅行する家族も保険が有効になるサービスのことです。
JCB CARD Wには家族特約がないため、家族旅行に行く場合はJCB CARD Wで旅行費用を支払ったとしても、カード会員以外の奥さん、旦那さん、お子さんなどの家族には保険が適用されません。
家族の海外旅行傷害保険が必要な場合
家族の海外旅行傷害保険を加入させるには下記の方法があります。
- 家族に海外旅行傷害保険「自動付帯」のクレジットカードを作ってもらう
- 家族に海外旅行傷害保険「利用付帯」のクレジットカードを作ってもらい、旅行費用は各自で支払う
- 旅行会社の海外旅行傷害保険に加入する
海外旅行傷害保険「自動付帯」のクレジットカードは、カードを持っているだけで自動的に保険が適用されます。そのため、家族が自動付帯のクレジットカードを持っていれば、自動的に保険が適用されます。自動付帯のクレジットカードは「エポスカード」「REXカード」などがあります。
家族が海外旅行傷害保険「利用付帯」のクレジットカードを持っている場合、家族それぞれが個別のクレジットカードで旅行費用を支払うことで保険を有効にできます。ツアー料金は全員分を代表者が支払って、家族は海外で公共交通機関の移動費用を各自のクレジットカードで支払い、保険を有効にすることも可能です。利用付帯のクレジットカードは「JCB CARD W」「楽天カード」などがあります。
※利用付帯のクレジットカードはカード会社によって保険適用条件が異なるため、事前に条件を確認しておきましょう。
旅行会社の保険は加入に保険料がかかりますが、クレジットカードを作れないお子さんでも保険加入ができます。保険料は海外滞在3日間で1,000円~1,500円程度です。インターネットで保険加入の手続きをするか、空港にある旅行会社(JTBやH.I.Sなど)の窓口などで保険加入できます。
海外旅行傷害保険はJCB CARD Wだけで十分か?
海外旅行傷害保険で最も重要な補償内容は「傷害治療費用(ケガ)」と「疾病治療費用(病気)」です。旅行中に事故に巻き込まれたり、感染症などで病気になったりして、医療費が発生する可能性が高いからです。
JCB CARD Wは傷害治療費用が最高100万円、疾病治療費用が最高100万円の補償となっています。病院で診療や入院となった場合でも、最高100万円まではJCB CARD Wの海外旅行傷害保険で補うことが可能です。
旅行先の国によって医療費は大きく変わりますが、世界的に見て医療費が高いアメリカを一例に挙げると病院に1日入院するだけで約20万円の入院費用がかかります。また、ICU(集中治療室)で手術を行う場合には1日あたり約100万円の医療費がかかります。
比較項目 | 日本 | アメリカ |
---|---|---|
入院費用(1日) | 約5万円 | 約20万円 |
ICU(集中治療室) | 約10万円 | 約100万円 |
集中治療室を使用する大きな手術が必要になる場合はJCB CARD Wの海外旅行傷害保険だけで医療費を補うのは難しいです。とは言え、日本に帰国して手術を受けられる状況であれば医療費は安く抑えられるため、JCB CARD Wの海外旅行傷害保険でほとんどの場合は医療費を補えると言えるでしょう。
有料保険「お守リンダ」は新規受付終了
以前、JCB CARD W Plus LはJCBの有料海外旅行保険「お守リンダ」に追加で加入することができましたが、「お守リンダ」の加入は2021年7月に終了しました。
海外旅行傷害保険の補償額の上乗せが必要な場合は、JCB CARD W以外のクレジットカードを発行して合計補償金額を増やすか、旅行会社の保険に別途加入する必要があります。
- 海外旅行傷害保険あり(最高2,000万円補償)
- 海外旅行中の新型コロナウイルスも補償される
- 年会費無料・発行手数料無料
- 18歳~39歳限定のクレジットカード